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その食べ物大丈夫?食中毒の原因となる菌とその対策について

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気温が高くなってきてだいぶ過ごしやすくなりましたね。
暖かくなってくると増えるのが食中毒。
料理の食べ残しを台所に置いたままにしていませんか?
「味とかにおいでわかるから大丈夫」なんて油断しているとおなか壊す羽目になります。

食中毒の原因は食品の腐敗だけではないのです。味やにおいでは判別できません。
また、なんでも「加熱すれば安心」という考えは危険です。
あなたに正しい知識を身に付けてもらうために食中毒についてまとめました。

 

 

食中毒とは

食中毒は「腐った食べ物を食べたから」という認識がいまだに多いように感じます。
実際には腐敗が原因となっている食中毒は少なく、多くは食中毒菌や有毒な物質による食中毒となっています。

細菌による食中毒は、暖かくなる4月ころから食中毒も多くなり、7月から9月にかけて急激に増えます。10月以降になると落ち着き、減っていきます。
暖かい時期に食中毒が多いのは、細菌の増殖に好都合な高温多湿の環境が整うためです。
また11月から3月はノロウイルスによる食中毒が増えます。

そのほか化学物質の混入によるものや、キノコやフグ等のもともと含まれる毒素による食中毒もありますが、この記事では主に細菌・ウイルスによる食中毒をまとめます。

細菌・ウイルスによる食中毒

細菌やウイルスなどの微生物による食中毒は食中毒のうち約90%を占めます。
その食中毒をさらに大きく二つに分けると、

  • 微生物が体内へ入り、増殖した結果引き起こされる食中毒→感染型食中毒
  • 微生物により作り出された毒素が体内へ入り引き起こされる食中毒→毒素型食中毒

となります。

感染型食中毒菌

サルモネラ

様々な生物の体内に存在しています。よく食べられている鶏・豚・牛の体内にもいますが、主な感染の原因としては生卵の摂取によることが多いです。

症状として腹痛・嘔吐・下痢・頭痛・発熱が発症します。

潜伏期間は早いと4時間、通常12時間から48時間とされています。

予防としては

  • 生卵を食べる場合は賞味期限内のものにすること。
  • 加熱する際は70度で1分以上加熱。
  • 卵の保管は冷蔵庫で行うこと。
  • 卵の殻を割ったら放置せずに、すぐに食べるか調理をしましょう。

腸炎ビブリオ

海水に多く存在しています。そのため魚類を介して体内へ侵入します。また腸炎ビブリオ菌のついた包丁やまな板で調理することで、別の食材に付着し、食中毒を引き起こすこともあります。
他の菌よりも低温の環境に強く、低温でも増殖でき、短時間で分裂するため注意が必要です。ただ熱や酸には弱いので焼き魚や煮魚、酢でしめた魚であればあまり気にしなくてもいいです。

症状として、最初は下痢や腹痛、そこから嘔吐や発熱の症状も現れます。

潜伏期間は10時間から24時間程度。

予防は

  • 魚を切った包丁やまな板を洗わずに、ほかの食材に使用しないこと。
  • 魚介類は調理前にしっかりと洗うこと。腸炎ビブリオ菌は塩水を好むため、海水ではなく、塩分の含まれていない水道水で洗いましょう。
  • お刺身やお寿司など生で食べる場合は冷蔵庫で保管。ただ可能な限り早めに食べる。

病原性大腸菌

病原性大腸菌にはいろいろな種類がありますが、O‐157には特に気を付けましょう。
O‐157は感染力が高く、少ない数の菌でも感染します。また菌を持っている人の便を介してほかの人へ感染します。低温に強く、冷蔵庫内でも死にません。菌を殺すためには、75度で1分以上の加熱が必要になります。

症状は風邪のような症状から始まり、下痢、腹痛、発熱と続きます。その後下痢の中に血が混じるようになり、やがて血だけが出るようになります。

潜伏期間は2日から7日くらいです。

予防としては

  • トイレから出たら手を石鹸でよく洗う。きれいなタオルで手を拭く。
  • 包丁やまな板はよく洗い、熱湯やアルコールなどで殺菌する。
  • 加熱の際には中心部が75度1分以上加熱されるようにするに調理する。
  • 生で野菜やフルーツを食べる際には水できちんと洗う。
  • 作ったものは常温で保管せずに冷蔵庫へしまうか、すぐに食べる。

ウェルシュ菌

カレーやシチューなど大きい鍋で加熱された、とろみのある食べ物が食中毒の原因となることが多いです。
酸素を嫌う嫌気性菌で、酸素がある環境や高温の場合、身を守るために芽胞(熱や酸素に強くなる)をつくります。
過ごしやすい環境になると発芽し増殖を始めます。

前日に作ったカレーなどが原因となることが多い理由としてはとろみがあり、冷めにくいこと。かさが多いため酸素がいきわたりにくいことが挙げられます。

潜伏期間は6時間から18時間くらいです。

症状は吐き気、腹痛、下痢です。

予防としては

  • 調理後は速やかに食べる。
  • 残ったものはなるべく早く冷やす。
  • 再び食べる際にはよく加熱(中心温度75度一分以上)をする。

毒素型食中毒菌

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌は「きいろ」ではなく「おうしょく」です。人に教えてあげるときに間違ってると恥ずかしいと思うので念のため。

自然界に広く存在する菌ですが、主に傷口に多くいます。手荒れがひどい人や化膿している傷がある人は、気を付けましょう。

黄色ブドウ球菌はエンテロトキシンという毒素を作ります。黄色ブドウ球菌自体には害がないのですが、エンテロトキシンが食中毒を引き起こします。
エンテロトキシンは一度作られると熱を加えても無害になりません。またアルカリや酸でも無害にならないので、いかにエンテロトキシンを作らせないかがカギになります。

症状としては嘔吐、腹痛、下痢などがあらわれますが、ほとんど発熱はありません。

潜伏期間はかなり短く、30分から6時間程度となっています。

予防としては

  • 手をよく洗い清潔にする。
  • 食材は冷蔵庫で保管する。
  • 冷蔵庫から取り出した食材はなるべく早く調理する。

ノロウイルス

牡蠣などの二枚貝に取り込まれたノロウイルスを加熱しないまま、もしくは加熱が不十分なまま食べることで感染します。そのため発生は冬に多くなります。
またノロウイルスは、感染している人の便を介して別の人への感染することもあります。

人の体内で増えたノロウイルスはトイレから下水をたどり、河川を流れ、海へ戻り、再び牡蠣などの二枚貝へ取り込まれ、食べた人が感染するというループを繰り返しています。

症状は下痢、嘔吐、腹痛、発熱があります。

潜伏期間は24時間から48時間ほど。

予防は

  • 牡蠣などの二枚貝を食べるときはよく加熱して食べる。
  • トイレから出た後はよく手を洗い、きれいなタオルで手を拭くこと。

食中毒の予防三原則

細菌・ウイルスなどの微生物によって引き起こされる食中毒の種類や対策をまとめましたが、予防の内容を集約すると

  1. 手洗いをして手を清潔に保つ。また器具も清潔なものを使用し、微生物を付着させない
  2. 調理は手早く行う。また食材や調理を冷蔵庫で保管することで、微生物を増殖させない
  3. しっかりと中心部まで加熱調理することで、微生物を殺してしまう

これは食中毒の予防三原則と言われています。

まとめ

ここまで読んでくれたあなたはもう「食中毒になるものは味やにおいでわかる」なんて言わないですよね。
夏でも冬でも食中毒は起こりうるので油断は禁物です。

食中毒は運悪くなってしまうものではなく、意識して対策をすることで予防できるのです。
食中毒の予防三原則にしたがって、対策していきましょう。
なので今夜からさっそく、食べ残した料理は冷蔵庫で保管してくださいね。

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