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【乳児ボツリヌス症】乳児にハチミツを与えてはいけない理由

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乳児ボツリヌス症による死亡事故が起こってしまいました。
こんな悲しい事故が二度と起こらないように、乳児にはハチミツを与えてはいけないということをみんなに知っていてほしい。少しでも多くの人に知ってもらうために乳児ボツリヌス症についてまとめたいと思います。

 

そもそもボツリヌス菌とは

土壌や水中に存在している細菌で、酸素を嫌う嫌気性菌です。
そのため空気に触れない環境で増殖します。具体的にはハチミツや自家製の瓶詰めやハム・ソーセージなどは注意したほうがいいでしょう。

ボツリヌス菌によって引き起こされる食中毒の致死率は約40%となっていて、細菌による食中毒の中で最も高い致死率となっています。

ボツリヌス菌による食中毒の多くはボツリヌス菌本体ではなく、ボツリヌス菌により作られた毒素によるものです。
食中毒の初期症状は吐き気やめまいなどの神経症状で、発熱や嘔吐はありません。症状が進行すると呼吸困難を引き起こし死に至ります。
その際、意識は失わないためとても苦しみながら亡くなります。

ボツリヌスによって作られる毒素は熱に弱く、しっかりと加熱することで無毒化することができます。
しかしボツリヌス菌本体は住みにくい環境になると芽胞と呼ばれる頑丈な殻のようなものを作り身を守ります。
そのため加熱や薬品も効果が低く、家庭内でボツリヌス菌を殺すことは難しいです。

乳児ボツリヌス症とは

なぜハチミツを乳児に与えてはいけないのか。ハチミツの中にボツリヌス菌がいる可能性があるためです。
ハチミツは糖度が高く、殺菌作用の高い過酸化水素を含みます。そのままであればボツリヌス菌を殺せるのですが、ボツリヌス菌はハチミツの中で身を守るために芽胞を作ります。そして作られた芽胞は環境が改善した時に発芽します。

繰り返しになりますが、芽胞を形成したボツリヌス菌はぐつぐつ加熱した程度では殺せません。「細菌が原因なら加熱すればいいのね」なんて安易に考えないでください。

本来、体内に取り込まれたボツリヌス菌の芽胞は発芽することなく、消化器官によって不活性化され、体外へ排出されます。
しかし乳児の体内では不活性化できるほど消化器官が発達していません。また乳児の腸内には発芽を阻害できる体内細菌が少ない状態です。そんな乳児の体内をボツリヌス菌は「いい環境」と判断し、発芽して増殖を始めます。そして体内で増えたボツリヌス菌により乳児ボツリヌス症は引き起こされます。

症状としては、

  • 便秘になること
  • おっぱいを飲む力が弱くなる
  • 体の力が抜けている状態が続き、ぐったりとする
  • 重症になると呼吸困難に陥る

ことが挙げられます。
ボツリヌス菌によって作られた毒素を摂取した場合に比べると症状は軽く、また致死率も2%ほど(毒素による致死率は約40%)と低くなっています。
ただ、実際に死亡事故が起こっていることから気を付けなければいけないことは確かです。

もし誤ってハチミツを与えてしまった場合は、一か月ほど便秘などの症状が出ないか注意深く観察し、症状が出たら状態が悪化する前に病院へ連れて行きましょう。

まとめ

微生物や食品関係の勉強をしたことのある人には常識かもしれません。
しかしまだまだ知らない人がいる可能性もあります。あなたの身の回りで悲しい事故が起こらないためにもいろんな人教えてあげてください。知っていれば防げる事故は未然に防ぎましょう。

現在はお互いの情報を共有することを簡単に行えます。
自分の常識が他人の常識ではないことを意識して些細なことでも教えあえば世の中はもっとよくなると思います。
一人でも多くの人に知ってもらえれば幸いです。

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